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個別がん検診

当院では、福井県内市町から受診券が発行されている方を対象とする個別がん検診を下記のとおり行っています。

受検される際は、受診券が必ず必要になります。お忘れになると予約があっても受検できませんのでご注意ください。

詳細(対象、受診券など)につきましては、お住いの市町にお問い合わせをお願いいたします。

種類 負担金額 検査日 担当(科) 予約 予約方法・受付場所 受付時間
胃がん検診 3,000円 平日 健診センター 必要 電話予約
(平日10時~16時)
電話番号:
0770-52-0990(代表)
予約時間までにお越しください
大腸がん検診 500円 平日 健診センター なし 本館2階 健診センター 平日午前8時30分~11時
子宮頸がん検診 1,000円 平日 産婦人科 なし 西館1階 受付窓口 平日午前8時30分~11時
乳がん検診

※女性技師が担当します
※視触診はありません
1,000円 平日 外科 なし 西館1階 受付窓口 平日午前8時30分~11時
毎月
第3
土曜日
健診センター
(予約担当)
必要 電話予約
(平日10時~16時)
電話番号:
0770-52-0990(代表)
受付場所:
西館1階 時間外窓口

ご予約は実施月の10日までにお願いします
予約時間までにお越しください

内視鏡ドック(胃がん検診)

各市町の胃がん検診の受診券(補助)をご利用される場合は、予約の際などに事前のお申し出をお願いいたします。当日では、受診券をご利用できない場合がございますのでご注意ください。

実施日時

平日の午前9時から(完全予約制)

検査内容

内視鏡(胃カメラ)検査

※口腔・経鼻、鎮静(麻酔)を選択できます。

※内視鏡専門医が検査を実施します。

基本料金

14,000円

【追加オプション】

◎鎮静(麻酔) ・・・1,700 円

◎ピロリ菌検査 ・・・3,340円

※病変が見つかった場合は、下記の精密検査を行います。その検査では健康保険が適用されます

【健康保険適用3割負担の場合】

◎生検・病理診断 ・・・・約5,500 円



■胃がん検診は2年に1回の検査が推奨されており、50歳以上の方は特にお勧めいたします。

■ピロリ菌の感染歴や、除菌歴のある方は、年1回の胃カメラ検査をお勧めいたします。

■49歳以下の方でも、ご希望があればお申し込みできます。



杉田玄白記念公立小浜病院 健診センター

TEL:0770‒52‒0990

午前10時~午後4時



胃がんにおける早期発見の重要性

1. 胃がんにおける早期発見の重要性

胃がんは早期に発見されることで治癒の可能性が高くなることが知られています。日本のデータでは、2006~2008年に胃がんと診断された人のうち、胃がんの病変が胃にとどまっていた人の5年生存率※は95.9%であり、早期胃がんの生存率が高いことがわかっています。このようなデータからも、胃がんを早期に発見することの重要性がわかります。

※5年生存率:がんと診断されてから5年後に生存していた人の割合。

2. どうやってがんを見つけるか-胃がんの主な検査方法-

胃がんの死亡率を下げるために、日本ではX線検査や内視鏡による胃がん検診が行われており、早期診断による死亡率の減少が期待されています。日本では、胃がんは40~50歳代以降、加齢に伴って罹患率が増加することから、40歳以上または50歳以上を対象に胃がん検診が実施されています。

胃がん検診については、X線検査や、内視鏡による方法など、胃がんを探すためにはさまざまな検査方法があります。

内視鏡検査

内視鏡検査は、内視鏡を口や鼻から挿入し、胃の粘膜を直接観察するものです。内視鏡の先端にはCCDなどの小型撮像素子が組み込まれており、医師はモニターに映し出された胃の内部の画像を確認しながら内視鏡を動かしていきます。また、生検といって、胃がんが疑われる組織を採取することができます。この組織を、顕微鏡などを使って病理検査することで、がん細胞の有無や性質を調べることができます。

胃がん検診については上記の他にも、ヘリコバクター・ピロリという細菌の感染が胃がん発生の重要な原因であることから、感染の有無に基づいた検診が行われています。

3. 胃がんとは?

胃がんは、胃の壁の内側をおおう粘膜の細胞が何らかの原因でがん細胞となり、無秩序に増えていくことにより発生します。がんが大きくなるにしたがい、徐々に粘膜下層、固有筋層、漿膜へと外側に深く進んでいきます。

がんがより深く進むと、漿膜の外側まで達して、近くにある大腸や膵臓、横隔膜、肝臓などにも直接広がっていきます。このようにがんが浸み出るように周囲に広がっていくことを浸潤といいます。がんが漿膜の外側を越えると、おなかの中にがん細胞が散らばる腹膜播種が起こることがあります。また、がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗って移動し、胃から離れた別の臓器で増える転移が起こることもあります。

なお、胃がんの中には、胃の壁を硬く厚くさせながら広がっていくタイプがあり、これをスキルス胃がんといいます。スキルス胃がんは進行が早く、腹膜播種が起こりやすい特徴があります。また、内視鏡では診断することが難しい場合もあります。症状があらわれて見つかったときには進行していることが多く、治りにくいがんです。

4. 胃がんの症状は?

胃がんは、早期の段階では自覚症状がほとんどなく、かなり進行しても症状がない場合もあります。

代表的な症状は、胃の痛み・不快感・違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振などです。また、がんから出血することによって、貧血が起こることや、黒い便(血便)が出ることもあります。しかし、これらは胃がんだけではなく、胃炎や胃潰瘍でも起こる症状です。そのため、胃炎や胃潰瘍などで内視鏡検査を受けたときに、偶然がんが見つかることもあります。

なお、食事がつかえる、体重が減る、といった症状がある場合は、進行胃がんの可能性もあります。

このような症状がある場合は、検診を待たずに、内科や消化器内科などの身近な医療機関を受診するようにしましょう。

5. 胃がんに関連する疾患

細菌の一種であるヘリコバクター・ピロリに感染すると、胃に炎症が起きたり、潰瘍ができたりすることがあり、胃がんになる可能性が高くなると報告されています。

なお、がん以外の良性の胃の疾患に、胃ポリープ、胃潰瘍、慢性胃炎などがあります。胃潰瘍は胃の痛み、慢性胃炎では胃の不快感や胸やけなど、胃がんと似たような症状が起こることがあります。


(c)国立研究開発法人国立がん研究センター